人気ブログランキング | 話題のタグを見る

#140 The Fog


職場の後輩の息子(4歳)が、もうすぐ誕生日なんですが、
今年は何を貢ごうか…いや、贈ろうかなと考えている最中です。
事あるごとに何か貢いでいるため完全に名前を覚えてくれたようです。
ありがたいことです。
うちの夫に言わせると「アンタのことドラえもんか何かだと思ってんじゃないの?」って。

・・・。

確かにそうかもしらん!!(笑)

嬉しいような微妙な気持ちですが、まぁ純真無垢に育ってもらいたいものですね。


ところで、昨日今日とマキハラ先生は神戸でコンサートですね。
もう残すところあと数本で終了するとは…早いものです。
どうか無事に千秋楽を迎えてもらいたいものです。

毎日暑い日々が続きますが、
ワタクシは自分の出来ることを細々と…苦笑


「槇原敬之のこの曲を聴いてくれ」、本日の1曲。
この曲を聴くと私は何となく体感温度が下がるんですけどね…




『The Fog』
 作詞作曲編曲:槇原敬之


2004年8月11日に発売された13枚目のアルバム「EXPLORER」に収録。
ちなみにこの頃よりマキハラ先生またかなりメディアなどへの露出が増えたように思えます。
1回目のディープインパクト●後の復帰が2000年ですよね。
そこから復帰後三部作と言われているアルバムの後のこのアルバムです。
2002年にSMAPに提供した「世界に一つだけの花」が徐々に日の目を浴びてきて。
シンガーソングライター槇原敬之にまた注目が集まり出した頃かな、と。

ちなみに、このアルバムでは「世界に一つだけの花」をセルフカバーしています。

ちょうど私は、学生4年生で臨床実習8週間という辛い時期でしたので
あまり思い出したくない過去と同時にこのアルバムが寄り添っているので、何とも複雑な気持ちになります。

少しワタクシ事で話しますが(いつもだが…●)、
このアルバムを引っ提げでのツアーで、生「Such a Lovely Place」を初めて聴きました。
確か初日のさいたま公演に参加したと記憶していますが、、、
ワタクシの今でも槇原敬之BEST1に輝く「Such a Lovely Place」ですが、
イントロが流れてきて、ホント意識飛びそうになるくらい感動した思い出がありますね。

ということで、本日はSLPの話ではないので、ここでやめておきますが。苦笑

ちなみに、このツアーは映像化されていないですが、
どこかの局?の槇原敬之特別番組?(だいぶふんわり●)でライブ映像が流れた際に、
このSLPを歌っている映像も流れています、たぶん探せば出てくると思う。爆
というか、神セットリストだった記憶しかないので、今からでも遅くありません!!
公式さん!DVD/Blu-ray化しましょ!!金なら出しますっ!!


ということで、そんな思い出深いアルバム「EXPLORER」、、、に収録の「The Fog」です。

私この曲、、、超好き162.png
お前には嫌いな歌は無いんか?と言われそうですが…苦笑

だって、いつも書いている通りで、神曲ばっかりなんですもんね、困りますよね。
メロディも最高だし、歌詞も最高だし、何よりCメロ、、、神です。



いつもながらのそんな神曲ですが、例の如く歌詞を引用させていただきます。



立ち込めだした霧は君を 捜す僕の感を鈍らせる
終わった後でもう二度と 無駄な争いはしないと誓うのに
誰かに頼まれた訳じゃなく 二人で暮らそうと決めた場所から
君か僕のどちらかが もう何度も飛び出していった

あの明るい場所は横浜球場 ナイトゲームの照明が霧を照らし
膨らんだ光がまるで着陸した 巨大な宇宙船みたいに見えるから

まるで君が何処かずっと遠くに さらわれていくような気がした
霧が晴れていくのと一緒に 君を失うなんてやだよ




さっきより深くなった霧は 見慣れたいつもの景色を消して
賑やかな街の音を奪い 僕の知らない世界に変えていく

この霧に足止めをされなければ 自分に悪い所はないかひとつも
まだ考えようとしない僕が 君を傷つけてしまったかもしれない

まるで僕がそれに気付く間に 君が遠くに行かないように
きっとこんな優しい霧を 神様がかけてくれたんだ




何かを求めてばかりいたんだ 何が出来るのか考えもせずに
もう探しには行かない あの部屋で待っていよう
きっと帰ってくる君のために

まるで僕がそれに気付くその時を ずっと待っていてくれたみたいに
霧は晴れてもう僕も君も 帰る道を間違えない

君と僕に神様がくれた 不思議な夜を忘れない




全コーラス一気に引用しました。。。


もうさぁ…



ため息しか出ないよね?



何だこの天才め、コノヤロー!って思わず悪態ついちゃうぞ。


タイトルの『The Fog』ですが、日本語訳では「霧」ですね。
ちなみに、同じ「霧」を表す単語に「mist」がありますが。
この「fog」に関しては、”より濃くて周りを見るのが結構困難”という意味合いが強いようです。
朝靄は主に「mist」と表現されることが多いようですね…すぐに晴れるというイメージ。


この曲の素晴らしきところは、
私なりに考えたのですが、、、



①マキハラ先生の声の透明感が冴え渡っている
②「霧」という言葉の巧みな使い方



この2点に集約されるのではないかな、と勝手に思っております(異論は認めます●)


まず①ですが。
この曲のイントロは静かなピアノメイン。
そして1コーラスはピアノ伴奏メイン+ギター?で進んでいきます。

なので、マキハラ先生のボーカルが研ぎ澄まされた感じで余計に透明感増しているのです。
歌い方もそうです…
霧が立ち込めてどうにもこうにも動けない感じ。
この世界にたった一人取り残されてしまったような不安感みたいなのも表現されているような気もします。
静寂さの中の透明感、スゴい…

何だか気怠い感じというか、、、
メロディ的にもそうなんですが、
曲全体を通してこの1~2コーラスは不穏な雰囲気を纏った印象なんですよね。

そして、②なんです。


まさにこの曲全体を通して、
僕の「不安」な心が「霧」で表現されているんですよね。
というか、この曲自体を表す「霧」=「不安」の象徴の比喩表現なんですよね?


1コーラスからいきます。


きっと些細なことで喧嘩をした二人、
君が二人が住んでいるこの家から飛び出して行った、、、というところから物語は始まります。
いつも仲直りをした後で、もうこんな無駄な争いはやめようと誓うのに、
また同じようなことで、君が飛び出して行ってしまったようですね。
そして追いかける僕、、、

このシチュエーション的には「どうしようもない僕に天使が降りてきた」と
ちょっと重なるんですけど、どぼ天に関しては、
何だかあんまり不穏さを感じさせない爽やかさが残っているのに対し、
この「The Fog」に関しては、最初からずっと不穏な感じの二人なんですよね。
何というか、儚い関係性がプンプン匂ってくる感じがします、私の妄想でしょうか?苦笑

どぼ天に関しては「もうしょうがねぇなぁ」って台詞が浮かんできますが、
こちらの「The Fog」に関しては、切迫感めっちゃある感じ。
今このまま君を追わなければ失ってしまうだろう、という僕の想いが切なさを助長させる。

そこに立ちはだかる「霧」!!
僕は果たしてこの霧を攻略できるのか!!ってナレーションが浮かぶようです。

僕に与えられた試練のようにも取れますしね。
先ほども書きましたが、儚いような関係性の二人ですが好き合っている。
何かの約束がなければもろくも崩れていくような気さえします。
そんな僕の「不安」、、、ふつふつと湧き上がってくるその感情を、

立ち込めだした霧

と、表現しているんですよ。
実際に霧が立ち込めているのは確かなんだと思います。
そしてその実際の霧、僕の「不安」な負の感情を”霧”に例える…




相変わらずの天才だなっ!!(怒)




そして1コーラスBメロ。
霧がかかって、さらに照明の明るさでぼわわんとした横浜スタジアムの情景。
それを「巨大な宇宙船」に例え、
さらにその宇宙船に、君が連れ去られてしまうような気がした、、、と。
この球場の表現も的確だし、目に浮かぶし、もう何なんだよ、って感じですが。

その様子を宇宙船に例えて飛び出して行った君が連れ去られるんじゃないか?と…
ちょっと情緒が安定していないような不安定さも相まって、最高すぎる。
でも、「僕の目の前から君がいなくなってしまう」という恐怖がより伝わってきますし、
さらに「君の大切さ」にも再度気付かせてくれるきっかけでもありますよね。


もうこの1コーラス終わりの「やだよ」ですが…


や~だよ~


↑↑↑
この歌い方が、これだけでどんぶり飯5.18杯いけちゃいそうなくらい大好物です。

分かります?分かりますよね?マニアの皆様ならば分かってくださると信じております。
この部分の歌い方、気怠い感じ。
あとは、何となく途方に暮れた感じというか、成す術がない感じというか。
ていうか、そういうの色々全てひっくるめた「や~だよ~」の歌い方がホント最高なんです。


興奮したので、落ち着きます●

2コーラスでは、
さらにさっきより深くなってきた霧です。

1コーラスサビで、
君が連れ去られてしまうんじゃないか?という不安が増大した結果にも伴っている感じですよね。

霧でいつも見慣れている街が知らない世界にいるようだ、という孤独感。
視覚的にも聴覚的にもどんどんと不安が襲ってくる様子を表現しているこの2コーラスAメロの歌詞。
ホント天才だと思うわ、、、

そして、そんな知らない世界で、、、僕は気付くんですよね→Bメロへ。

もし仮にこの霧がなければ、
もしかしたら君を捜し出すことは容易だったかもしれない、と。
そしたらまたいつもと同じように、過ちを繰り返してしまうだろう僕。
でも、この霧で視界や聴覚が遮られたことで、僕は改めて「君の大切さ」に気付けた。

ちなみに、視覚的な遮りはあってもこの聴覚的な遮りって…?

深くなった霧が賑やかな街の音を奪い、、、ですからね。

実際に霧自体に「音は消せない」ような気がするんですよね。
でも僕の中に募る「不安」に関しては、
何か目に見るものではない先の見えなさというか、そういう不安な気持ちで、
その感情が溢れて非常に僕自身が脆くなっているようなイメージというか。
人間って、何かに集中したり注意自体が向かなければ「聴こえていない」と同じですよね。
つまりそういうことを表現したかったのかな、って思うんですよね。

君のせいばかりにしていた僕が、自分の言動を改めて振り返る。
「自分に悪い所はなかっただろうか」、、、
そんな考えに及ばないような僕だったから君は飛び出したのかもしれない。

そして2コーラスサビですよ。

1コーラスでは、「霧」に対するイメージは悪かったですよね。
でもこの2コーラスでは少しこの「霧」に対するイメージが好転しますよね。
そんな僕を気付かせてくれるための「霧」、、、
そして、これほどヒドイ霧の中では、
「君そそう遠くへは行けないだろう」、、、
帰ってきてくれるかもしれない、というプラスの感情。
というか、「僕が自分自身のことを見つめ返す」時間を「霧」が作ってくれたと。

「優しい霧」ですよ?

そして、同時に曲始めからずっとあった言いようもない不安=「霧」
それが、僕の気持ちが少しずつ変化するにあたって、不安も少しずつ減少していくんですよね。
横浜スタジアムを包み込む霧が巨大な宇宙船に見えて君が連れ去られてしまう、なんて
果てしないような妄想にも近いような「不安」を抱えていた僕なのに、

「優しい霧」ですよ?


マジ、何なんだ槇原敬之め!!(ただの天才でした●知ってた!!)




そして、、、そこからの神レベルのCメロですよ。
こちらは以前開催した「神がかり的なCメロ選手権」でも選出させていただきました。

もちろん、Cメロだけではやはりこのスゴさは伝わらないのですよね。
ここまでの一連の流れ、僕の気持ちの変遷があっての…Cメロ。
天才なので、再度書きますね。


何かを求めてばかりいたんだ 
何が出来るのか考えもせずに
もう探しには行かない 
あの部屋で待っていよう
きっと帰ってくる君のために


どうですか?天才でしたね…

2コーラスサビで、少しずつ僕の感情に変化が表れ…
そして気付くのですよね。

自分自身にまず出来ることは何なのか。
こうしてほしい、ああしてほしい、今までは君に求めるだけの僕だったと。
そして、今の自分にできること、、、君を信じるということ

だから、もう探しには行かず、君を信じて待つことを決めた僕なんだろうなぁ、と。



マキハラ先生が神なところは、
この1曲の歌を通しての、主人公「僕」の成長なんですよね。
気持ちというか「心の成長」を描いているところが本当に変わらないですよね。
結局は、自分自身が変わらなければ相手も変わらない。
自分が見たいと思うことや聴きたいと感じなければそれは何も意味がないということ。
それを、何かをきっかけに歌の主人公僕が気づいていく、、、という。

それが今回の歌では「霧」であった、ということ。
実際の霧、さらにそのような自然現象を軸に、
僕の「不安」な感情を「霧」に例え、でもそれもゆっくりと晴れていく…

最初は否定的に捉えていた「霧」が、最終的には

神様が僕らにくれた

という表現にまで変化しているんですよね。
何というか、歌い出しの部分では「二人の関係性は脆い」ような印象と書きました。
それは当の本人達にしか分からないことだったりしますけど、
結局は「誰かに言われて」とかではなく、

「自分自身で気付かなければ」やはり意味がないことのようにも思うんですよね。

誰かがこう言ってたから、とか、誰がこうしろって言ったから、とか。
そういうことはやはり長続きしませんし。
それはお付き合いをしている相手に対してもそうですよね。
君がこう言ったから、とかお前がやれって言ったから、とか。
主体性がないというか、そういう人って「自分自身の芯」の部分がしっかりしていませんよね。


そして、この曲での僕自身の心の変化を、
まさにメロディとアレンジで表現しているのが槇原敬之が天才たる所以。


特に、2コーラスサビで僕の心に変化が出てきますよね?
そこからの間奏、、、

そして、Cメロへの盛り上がり部分。
僕の心情がこんなにも好転していく様子を神がかり的なアレンジで表現しているんですよね。
Cメロ最初のあたりは少し声にエフェクト?かかってますよね。
そして、徐々に霧が晴れていく様子を表現しているんですよね?
まだ霧の中にいる僕、、、その靄みたいなのは
「きっと帰ってくる君のために」の「君のために」で、クリアになるんですよね。


え?マジで何なの?ホント天才すぎて泣けるんだけど!!


そして、霧が晴れたことで僕も君も「帰る道を間違えない」ですよ?







無理むりムリー---!
槇原敬之天才すぎて、本当に無理です。
勘弁してください(もっとお願いします
ホントマキハラ先生の比喩表現が天才すぎて地球が割れる、ていうかすでに割れてる。






何というか、すごく明るい歌でもないし、
曲調もやや短調チックで、、、もうこんなマキハラ先生の曲って多いですが。
ホントに本当に大好物すぎて…うん、たまりません。

最後にですが、
Cメロ最後の「あの部屋で待っていよう~」の「いよう~」で、
転調(半音上がる?)するところが本当にヤバいくらい好きです。。。聴いて。






Commented by masayo at 2022-07-09 20:18 x
たんぽぽ毛さん、お久しぶりです。コメント出来てませんでしたが、いつも楽しく読んでいました!札幌ライブ参戦、ただ今終了しました…。天才過ぎてムリでした…。やっぱり神!!今日からまたしばらくは、あの微笑を糧に生きていきます笑。
Commented by momost9520 at 2022-07-24 14:43
> masayoさん
こんにちは!お返事が遅くなりまして申し訳ありません。
コメントありがとうございます!!
札幌ライブ、参戦できたとのことでよかったです。
「天才過ぎてムリでした」←爆笑です、そしてめちゃくちゃ分かる!!
ワレワレの神は神のままで、またさらにパワーupしたような感じでしたよね。
今回のツアーは思うところ色々ありましたけども、
終わってみれば「無事に終わって良かったな」と思えます。。。
名前
URL
削除用パスワード
by momost9520 | 2022-07-03 16:45 | 槇原敬之のこの曲を聴いてくれ | Comments(2)

日記というより月記状態ではありますが、ただ日々感じることをつらつらと綴っております。もはや誰のファンなんですか?と忘れられがちですが槇原敬之さんを愛してやまないアラフォー主婦(腐)の戯言です・・・


by たんぽぽ毛
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31